2023年はバスケットボールのW杯が日本でも開催され、日本代表が活躍したことにより、バスケットボールの日本での注目度も上がっているのではないでしょうか。今年開催予定のパリ五輪にも出場を決めているため、五輪の舞台で日本代表がどんな活躍を見せてくれるのか、今から非常に楽しみにしています!
個人的にはBリーグやNBAを観ており、他のスポーツにはない躍動感やスピード、ゲームの流れなどを感じることができ、大好きなスポーツの一つです。しかし、初めて見たりやってみたりすると、スピード感や躍動感に圧倒されてよくルールがわからない方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。
今回はそんなバスケットボールってどんなスポーツなのか知っていただけるように、5人制のバスケットボールについて記事にしてみました。これからバスケットボールを始めてみようという方、BリーグやNBAを観戦したいなと思っている方に役立てばいいなと思ってます。
目次
バスケットボール(5人制)はこんなスポーツ
まずバスケットボールはどんなスポーツであるか、全体感を把握してください。ルールが複雑のように見えなくもないですが、他の球技と比べると比較的わかりやすくシンプルな競技かなと思います。
- 2つのチームが5人対5人で縦28m×横15mのコート内で行います。
- 1つのボールを使って、相手チームが守るリング(ゴール。フロアから305cmの高さに設置)にボールを入れる(シュートを決める)ことで得点を積み重ね、それぞれのチームの累積の得点数で勝ち負けを決めます。
- 中学生の大会では8分を1クォーター、高校生以上の大会は10分を1クォーターとし、それを4回行います。時間内に勝敗が決まらない場合には延長線を行います。 ※NBAでは1クォーター12分
- バスケットボールの試合開始はジャンプボールで行います。コート中央のセンターサークル内に両チームの選手が1名ずつ入り、両選手の間に審判がボールを高めにトスし、両選手がジャンプしてボールをタップすることで試合が始まります。
- ベンチにいる仲間との交代は試合中何度でも可能で、ベンチに下がった選手も再び交代して試合に出場することができます。
- ボールは手で扱います。足で蹴ったりするとキックボールといい、相手チームのボールとして再開します。
- ボールを持って歩ける歩数が決まっているため、移動の時はドリブルというボールを床につく行為を使います。
- ドリブル以外には、味方にボールを渡すパス、そしてリングに向かってシュートを打つことができます。
- いくつかのプレイの時間や、特定エリアでの滞在時間など時間の制約がいくつかあります。
- 両方のチームの選手がボールを奪い合い、どちらのチームのボールでもない状態(ヘルドボール)となった場合、交互にスローインでゲームを再開します。
- 他の球技と比べると、圧倒的に得点シーンが多い。
バスケットボールの競技人口は、日本ではサッカーに次ぎ2位につけています。そして、学生競技の中心となる、中学校および高校の部活ではほかの運動部をおさえて1番多くの学生が部活動に参加しています。特に、メジャーな球技と比較すると女性の参加が多く、男女の競技者バランスがとれているため、全体の競技人口が押し上げられているのだと思います。
2016年に日本でバスケットボールのプロリーグが発足し、最近では日本人選手が本場アメリカで活躍していることもあり、これまでになくバスケ人気が高まっているといえるでしょう。私もその一人です。好きになったきっかけはやはり「SLAM DANK」ですが。
バスケットボールの歴史については、他の記事にまとめていますのでそちらを参照してください。
バスケットボール(5人制)のポジション
バスケットボールには主に以下の5つのポジションが存在します。ポジションによって動ける範囲やプレーに制限はなく、全員がコート内を自由に移動できます。また、各ポジション1名だけとも決まっておらず、戦略・戦術に応じて同じポジション(役割)の選手を複数人出場させる場合もあります。
- ポイントガード(PG) : コート上の監督
- シューティングガード(SG) : チームの点取り屋
- スモールフォワード(SF) : オールラウンダーのエース
- パワーフォワード(PF) : チームの戦士
- センター(C) : チームの大黒柱
ポジションについて詳しくは他の記事に記載してますのでそちらを参照してください。
試合時間やインターバル
日本のプロバスケットボールリーグのBリーグの試合を例に説明します。※NBAや高校、中学などカテゴリによっては試合時間が変わります。
試合は10分のクォーター(Q)を4回、計40分間で行います。第1Qと第2Qを前半、第3Qと第4Qを後半とし、前半と後半の間には15~20分のハーフタイムがあります。また、各クォーターの間には2分のインターバルがあります。
第4Q終了時に両チームの得点が同じ場合には、5分の延長戦を行い、勝敗がつくまで延長戦が繰り返されます。
反則やタイムアウト、フリースロー中は試合時間が止められ、次のプレーが始まると同時に再スタートとなります。
第4Qが終了しても両チームの得点が同じ場合は、
上に書いたタイムアウトというのは、試合を中断して作戦を選手に伝えたり、選手を休憩させるためのルールです。試合の流れを変えるためにタイムアウトを取ることもあります。前半で2回、後半で3回、延長戦で1回のタイムアウトをとることができます。前半のタイムアウトは後半や延長戦に持ち越すことはできません。
得点の種類
バスケットボールの得点の種類は、シュートする場所と方法の違いにより1点、2点、3点の3種類があります。フリースローを除くシュートをフィールドゴール(FG)と呼びます。
- 3Pラインの外側からのゴール:3点
- 3Pラインの内側からのゴール:2点
- フリースロー:1点
フリースローは、シュートを放とうとしている選手に対してディフェンスがファウルをした場合に、ファウルした選手に与えられるシュート権です。3Pラインの外側でのシュートに対してのファウルの場合は3回、内側でのシュートに対してのファウルの場合は2回のシュート権が与えられます。また、ファウルを受けつつも、そのシュートが入った場合にも、シュート権が1回与えられます。それをバスケットカウントと呼びます。
禁止行為 ~ ファウル
バスケットボールで禁止されている行為には、ファウルとバイオレーション(ファウル以外の行為)の2種類があります。
まずはファウルについてです。ファウルは主に、選手同士の接触や、スポーツマンらしくない違反行為を言います。
- パーソナルファウル:プレーに関するもので、ディフェンス側が相手を押したり、叩いたり、進路を妨害するなど相手プレーヤーの動きを接触行為にて妨げた場合に課せられます。オフェンスがディフェンスに突っ込むファウルもあります。各ファウルにはブロッキングやチャージングなどの固有の名前が付いています。
- アンスポーツマンライクファウル:より悪質なファウルです。相手がケガをしかねないファウルや、相手のシュートが決まりそうな場面での悪質なファウルなどの際には、アンスポーツマンライクファウルが審判から宣告されます。この場合、チームファウル数やシュートモーション中か否かにかかわらず相手にフリースロー2本が与えられ、ファウルされた側のチームのスローインで試合が再開されます。試合中2回宣告されると、その選手は退場となります。
- テクニカルファウル:試合中の相手選手やレフェリーへの暴言、遅延行為などスポーツマンとしてふさわしくない行為などの場合には、テクニカルファウルが宣告されます。テクニカルファウルは、プレー中の選手だけでなく、ベンチにいる選手やコーチに対して宣告されることもあります。この場合、チームファウルの数にかかわらず相手にフリースロー1本が与えられ、ボールを保持していたチームのスローインで試合が再開されます。テクニカルファウルも、試合中2回宣告されると、その選手は退場となります。
また、ファウルの累積についても以下のいくつかの規定があります。
- 5ファウル:1人のプレーヤーが、1試合の中で5つのファウルを宣告された場合は、そのプレーヤーは退場し、他のベンチプレーヤーと交代しなければなりません。退場後は、その試合には二度と出場することはできません。
- チームファウル:ファウルは各選手だけでなく、チームにも累積されていきます。1つのクォーター間で、チームの合計ファウル数が5つ以上となった場合、そのファウルがシュート時のファウルでなかったとしても、相手チームに2本のフリースローが与えられることになります。延長戦は、第4クォーターのチームファウル数がそのまま持ち越されます。
禁止行為 ~ バイオレーション
バイオレーションとは、ファウル以外の禁止されている行為です。ボールの扱い方や、時間に関するものなどがバイオレーションになります。
バイオレーションを犯してしまうと、ボールの所有権が相手チームに移ります。バイオレーションの起こった場所から最も近いサイドかエンドラインの外から相手チームがスローインをしてゲームを再開します。
- 24秒ルール:オフェンス側のチームは、ボールを持ってから24秒以内にシュートを打たなければいけません。24秒以内にシュートできなかったり、シュートのボールがリングに触れなかったりした場合は、相手チームのボールとなります。
- 8秒ルール:オフェンス側のチームは、8秒以内に自陣(バックコート)から相手陣地(フロントコート)へボールを運ばなければなりません。
- 5秒ルール:ボールを持った選手がパスもドリブルもしないで5秒以上ボールを保持し続けてはいけません。スローインは5秒以内にしなければなりません。また、フリースローは、審判からボールを受け取ってから5秒以内にシュートを打たなければいけません。
- 3秒ルール:オフェンス側の選手は、相手陣地(フロントコート)でボール保持している間は、相手チームの制限区域内(ペイントエリア)に連続して3秒以上とどまってはいけません。
- トラベリング:ボールを持ったままドリブルをつかずに3歩以上歩いてはいけません。また、歩いていなくても、軸足が動いてしまってもいけません。
- ダブルドリブル:ドリブルを一旦終えてボールをキャッチしたにもかかわらず、再びドリブルを行ってしまってはいけません。
- キックボール:ボールを故意に足で蹴ったり、足で止めたりしてはいけません。
- バックコート・バイオレーション:相手陣地(フロントコート)にボールを運んだ後、そのボールを自陣(バックコート)に戻してはいけません。
- インターフェア:シュートしたボールがリング上にあるタイミングで、ゴールネットやバックボード、リングに触れてはいけません。
- ゴールテンディング:シュートしたボールが最高到達点を過ぎて落下しているときに、ボールに触ってはいけません。ディフェンス側がボールに触れた場合、オフェンス側の得点となります。
まとめ
バスケットボールは非常にアップテンポで白熱した試合が楽しめるチームスポーツです。
学校の授業でも大体習う定番の人気スポーツで、日本でも有名なスポーツの一種として定着していますが、いざやってみてなれるまではよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の記事をきっかけに、バスケットボールの試合を観てみよう、バスケットボールをやってみようと思う方がいらっしゃったら幸いです!